贄奴隷
そこにおるんは儂の客人じゃ。
おめぇのこと話したら、嬲らせてくえぇ言うてのぉ。
見てみぃ、あの珠埋めの摩羅を。
先ずは咥えて味見してみぃ。
味見したら、嵌めてもらえ。
客人、遠慮せんでえぇ。
孕むこたぁねぇけぇ腹ん中へ種汁をぶちまけてくれぇ。
淫邪鬼
お歯黒年増の後家女がいた。
若侍を誘いその体を漁り姦通を繰り返していた。
そのような色欲好きの女には淫邪鬼という妖怪が取り憑く。
見る夢に夜な夜な現れては、女を捕えて着物を剥ぎ一糸纏わぬ体に晒して、尚且つ縛りあげ嬲り尽くす。
鬼の容姿は悍ましく醜い態を呈しているが、其の手管は溶ける様に淫猥巧みな技で、夢の中の女は愉悦の極致へと誘われ、其の渦底へと堕とされる。
鬼の放つ精汁は女の腹の中で媚薬となり、生涯淫欲に苛まれることになる。
毎夜目が醒めると淫邪鬼の気配は消えて、煮えたぎる悦楽の余韻だけが残る。
「あぁ、若い男が欲しい、若い男の摩羅が欲しい」