淫邪鬼絵図 参
【淫邪鬼】
貪欲な淫気を放つ年増女に取り憑き、その淫気を吸い取って繁栄する妖鬼。
睾丸は三つ。陰茎は節が幾重もあり捻れ、自在に膨張できる。精液は姦淫中毒の成分を含み、唾液の催淫味も然り。舌の先端は二股に分かれ三尺まで伸びて舐技に長ける。
お倫は或る旗本屋敷の後家(未亡人)。毎夜、若い家来を寝間に呼んでは同衾を促し、自らの性欲を満たしていた。同衾相手は手当たり次第、もし断れば冤罪を負わせ罪人として葬ることも。
淫邪鬼はそんなお倫に目をつけ、或る夜、町外れの廃墟の屋敷に催淫の嗅気を漂わせ誘い込んだ。淫邪鬼を初めて目にしたお倫は、あまりの醜態に驚愕し逃げ惑うが抗いも叶わず藁縄で縛られ婬姦されてしまう。淫邪鬼の猥業はこの世と思えぬ程の悦楽と歓喜を与え、お倫は虜囚の身にされてしまう。然るに、不貞お倫の淫気は吸い取られていった。
そして、お倫は終身、淫邪鬼の餌食となり、徐々に痴女へと拍車をかけて堕とされていくのであった。