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不貞妻折檻 壱



妻「ここはどこ?」

 「道に迷ったんじゃない?」

夫「いや、ここで合ってる」

 「目的地はもうすぐだ」


夫は妻をドライブに誘った。夫の運転する車は国道を外れ、脇道に入り、今は人里離れた山道を走っている。車一台がやっと通れる未舗装の山道をさらに一時間程進んだ後、或る鄙びた旅館の前で車を停めた。


夫「着いたぞ、ここが目的地だ」

妻「… ここが?」


夫はおもむろに後部座席の鞄の中から封筒を取り出して妻に渡す。首を傾げる妻を方を向いて顎をしゃくり中身を見るように催促する。夫の陰気な仕草に戸惑いながらも封筒から書類を取り出す。妻はその書類を凝視する。


妻「あなた …   これは … 」

夫「興信所に頼んでお前を調べさせてもらった」

妻「 …… 」

夫「見ての通り、お前の不倫現場の写真だ」

 「この半年間の行動記録もある」


数枚の写真には妻と若い男が腕を組んでラブホテルへ入っていく姿が写っていた。そしてCDが一枚。夫はCDを車のオーディオで再生する。その音声には妻と男の情事の最中の卑猥な言葉と喘ぎ声が入っていた。


妻「 …あなた、…ちがうの 」

夫「何がちがうんだ?」

妻「 …… 」

「 … 私を、どうする気?」


そこへ丁度、旅館の玄関の引き戸が開き、中から大柄で坊主頭、顎髭を生やした中年男が現れて車に近づいてきた。夫は車の窓を開け会釈をする。


男「旦那さん、お待ちしておりました」

夫「ちょっと早く着いたけどいいかな?」

男「もちろん、構わんです」

夫「おい、降りるぞ」

妻「え?…  なに?」


夫は車を降りて助手席に回りドアを開けて、躊躇する妻の腕を掴み車から引き摺り出すように降ろす。男はにやにやと微笑みながら妻を舐めるように見ている。

そして、男は先導し玄関へと導く。玄関から長い廊下を進み角を幾度か折れた正面に頑丈な観音開きの鉄の扉が現れる。そこは廊下で繋がった離れの蔵の扉だった。男は扉を重々しく開き二人を手招きする。夫は前にいる妻の背中を押して進ませる。もう一枚同じような扉がある。蔵が二連繋がっているようだった。男がまたその扉を開け、壁にあるスイッチを手探りで灯りをつける。

明るくなった部屋の様相を目にして妻が唖然とする。部屋の中には、悍ましい拷問具の数々が置かれていた。壁にも、天井にも…。


夫「お前は暫くここで暮らせ」

 「不貞の罰としてお前をここで折檻してもらう」

妻「 …… 」

夫「痛い目のあとは、慰み者にしてもらえ」

妻「…い、いや、冗談はやめて!」

 「ね、ねっ、嘘でしょ」

夫「  …  」

妻「ぃや、ぃやっ、そんなこと、いやっ!」

 「あなた、お願い!許してっ」

 「もう、しません、謝りますから!」


夫は妻の懇願を無視して、男の方を向いて目で合図をする、促すように。そして踵を返して蔵の扉へと向かう。妻が後を追うように付いてきたが、男に肩を掴まれ引き戻される。夫は泣き叫ぶ妻を見ながら扉をゆっくり閉めた。


妻の助けを求める叫びが遠のいていった。



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つづく …




プロフィール

鐸(たく)

Author:鐸(たく)
中国地方在住。
60代男性。
自作の緊縛画、責め画を展示し、
その想いや色事を綴っています。
18歳未満のかた、
不快と感じられる方の
閲覧はご遠慮ください。

リンクはご自由に。(ご一報頂ければ有り難いです)
色々なご意見やご感想もお待ちしております。

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