罠(前編)
私は服を脱がされ、下着姿にされ、脚を大きく拡げた格好で縛られ、ソファの上に転がされていました。
この格好で私がされること、…想像はつきます。その想像を振り払いながら、それでも不安と恐怖で感情は極限のままに、体は震え涙が溢れてきます。
先週の同窓会で再会した初恋の人。連絡先を交換して、昨日「お茶でも」という誘いに乗りました。そしてカフェからバーへ。そこのバーでカクテルを飲んで暫くして意識を失い、気がつけば…。部屋の中には彼は居なくて、見知らぬ男が三人。
私は49歳。20歳で結婚した夫がいます。夫が初めての男性で、それから今まで他の男性との経験はありません。実は私の母は淫蕩な女で、それが原因で父と離婚し、それでも男遊びが絶えず、そんな母を側で見ていた私は軽蔑して反面教師として貞操観念が強くなったのです。
初恋の彼からの誘いも決して浮気心ではなく、昔話を懐かしむ無駄話の楽しむ程度のつもりでした。
今、私の前で男達も下着姿になり、暫く談笑していたかと思えば三人で「じゃんけん」を始めだしました。
きっと、私を犯す順番を決めているんです…。
私は、今から、輪姦されるんです…。
「あなた達は誰なんですか?」
「縄をほどいて、私を帰してください」
「この事はだれにも喋りませんから」
「お願いします」
「 いや いや やめて おねがい 」
つづく …