仕置き寺【番外編】
「お婆、まだか⁈」
「もうじきじゃ、
餓鬼じゃねぇんじゃから、もうちぃと辛抱せぇ!」
儂はこの妻女を今日から世話ぁする老拙じゃ。この妻女、亭主とは別の男と姦通して仕置き寺に連れて来られた。昨日まで寺で坊主どもに散々折檻されて、けぇからは此処の蔵で村の男衆の慰み者になるんじゃ。
年増じゃが、おぼこのようなこの妻女、噂によると亭主の留守中に無理矢理、男漢に手籠にされてな。じゃが不尽にも亭主は、犯された妻女に不義姦淫めと怒ってしもうて、引き摺られるように仕置き寺に連れてこられたそうじゃ。
可哀想じゃが、、儂にはどうしようもできん。寺から言いつけられた勤めをするだけじゃ。
まず一番の段取りは清拭じゃ。昨日まで坊主どもに折檻されとる身じゃけぇ、汗としょんべん臭ぇ匂いが染みついとる。それから髪を梳いて白粉塗って口紅、頬紅、乳紅。女郎化粧が済んだら、仕上げは… これがまた、辛れぇ支度でのぉ、阿片や随喜芋を煎じた秘汁を女陰に塗りこむんじゃ。
この秘汁を塗られたひにゃあ、女陰が疼いて疼いて、痒ゆうて、痒ゆうて… 壺ん中を掻きむしってほしゅうなるらしい、じきに正気じゃおられんようになる代物じゃ。尻の穴にも塗るけぇ、そこも、そこも、いうてな…。
その汁で濡らした布巾を股縄でおさえて支度は終わりじゃ。
男衆は、そんな腰を振って悶える様を面白がってな、ついでに焦らして焦らして、終いにゃ節操な女が淫奔に成り下がって男の摩羅にしゃぶりつく。掻いて、掻いてぇ、と涎垂らしてねだるのを愉しむわけじゃ、それが、不憫…でなぁ。
この業を日に三人。三月(みつき)までの辛抱じゃ。中にゃ狂うてしもうた妻女もいたらしいぞ。まさに… 狂舞の悦楽地獄じゃな。
「婆さま、も、もう堪忍してください」
「その汁、その、汁は、もう… それだけは、」
汁を塗られる前に妻女が泣きながら懇願する。
老婆は躊躇してひと時手を止めるが、傍らの坊主が顎をしゃくって促す。続ける老婆の指。
「あ ぁ ぐ うぅぅ〜 あぁぁぁ」
支度を終えると戸を開けて、先頭で待つ男に手招きする。
「おおっ、ええんか?」
「もう、もう、たまらん!」