2ntブログ



自分の抜け殻が恋しくて戻ってくる蝉がいた。

置き去った分身を見ながら思いに耽ける。

地中で永く暮らし、地上を夢見た頃が懐かしい。

脱皮。決死の覚悟を思い起こして身震いする。

そこには、前線に赴く兵士のような誇らしさがあった。

限られた時間のなかで交尾という任務を全うする。

逢瀬を愉しむ暇などない、ささやく余裕もない。

「恋に焦がれて鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす」?

好き勝手に言えばいい。


もう羽根は開かない、声も出ない、悔いもない。

抜け殻の傍で、ここで尽きることにしよう。

土の冷たさは安らぎだった、肥えた匂いが好きだった。


…一緒に土に帰ろう。



思惟



なにか・・こう・・・へんな感じ。

ぼーとしたり、そわそわしたり。

頭の中がまとまらない、揺れている。


机の上を散らかしてるから?

最近ご馳走を食べてないから?

夏休みの予定を棚にあげてるから?

蝉の抜け殻を数えたから?

裸足でサンダルを弄ぶ女に魅入ったせい?


こんな居心地の悪い日は絵を描きたくなる。

とことん… 乱れた絵を。








今日の午後、激しい雷雨があった。

午後7時過ぎ、仕事を終え会社を出て空を見上げた。

激しい雨風に乱されてそれぞれに塵尻にされた雲。

青い空の隙間の中で形を変え、またつくりながら流れている。

白い雲、灰色の雲が混ざる。夕日に透かされた雲は、

斜光を受けとめてディテールの抑揚を輝やかせている。

遠慮がちに月も浮かんでいた。

生まれたばかりの空がひろがる。

空のキャンバスにモネの絵を見ているような。


暗くなった今しがた、また空を見上げてみた。

遠慮がちだった月が美しく輝いている。





DSC_0010.jpg



雨蛙



よく見ればあどけなく可愛い雨蛙。

帰宅途中の道端を雨蛙が跳ねていた。

向こう側の田んぼが目的地なのだろう。

放っておけばたぶん車に轢かれてしまう。

手で掴み田んぼまで届けてやった。

少年の頃よく酷いことをして虐めたものだ。

今はその償いの気持ちで救ってやる。

恩返しに「蛙子」が来たら可愛がってやろう。



…なんて傲慢。





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えろほん



「ちょっと!どこへでも置かないでよ!」

「足でするな!」





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プロフィール

鐸(たく)

Author:鐸(たく)
中国地方在住。
60代男性。
自作の緊縛画、責め画を展示し、
その想いや色事を綴っています。
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不快と感じられる方の
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