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情妾【弐】



幸江「大家さん …」


突然現れた富夫に意表をつかれた幸江は、驚きよりも唖然とした様子だった。アルバムは開いたまま、閉じることも忘れていた。はっ、と我に戻り慌ててアルバムを閉じてスカートの裾を直した。実は無意識にスカートを上げ下着の上から股間に手を添えていたのだった。暫くして体が熱くなってきて顔が紅潮していた。


富夫「来てくれとったんじゃのう」

  「お?、おぉ、それ … 」


幸江の傍にあるアルバムを富夫が見ている。


富夫「ここの箪笥の中にあったんかぁ」

  「探しとったんじゃ」


幸江は言葉が出ない。この前来た時にはアルバムは確かになかったはず。棚の引き戸も閉めたはず。それが少し開いていた、誘いだされるように…。富夫はアルバムを顎で指しながら言った。


富夫「幸江さん、その写真、見たんじゃな」


言い終えると、富夫は微笑みながら箪笥の棚に向かい別の引き戸を開けて縄を二束取り出した。そして幸江のところへ寄ってきた。


富夫「写真に写っとるんは加代という女でな」

  「ワシの妾じゃった」


幸江は寄ってきた富夫からの視線をはずして床を見つめている。アルバムを見て何かしらの感情を抱いていたのを読まれたのかもしれない、ことへの動揺で体が動かなくなっている。


富夫「幸江さん、あんたには、わからんかもしれんが」

  「そんな男と女の世界もあるんじゃ」

幸江「わ、わたし、… わかりません」


  「?あ、あっ、、」


突然、富夫は幸江の後ろに回り腕をとり体を引き寄せてきた。余りの突然のことで抗うことも忘れていた。そして両手を腰の後ろで交差するように捻られてしまった。


幸江「い、痛い!な、なにをなさるんですか!?」

  「やめて、やめてください」


富夫は傍に置いた縄を手に取ると、幸江の上着のシャツを後ろに引いてずらして剥ぎ、そして手慣れたさばきで両手の手首を縛っていった。一瞬のことで体に力が入らない。幸江は前屈みになり、乗せられた富夫の体の重みで身動きができなくなっている。両手を結んだ縄は前に回され乳房の上下に渡された。富夫の荒い息使いが首筋にかかる。抗いを諦めず渾身の力で身を捩る。ようやく富夫の手を振り解くことが出来た、が、時すでに遅く、後ろ手に固く縛られて、体を横に臥せることしか出来なかった。


幸江「や、やめて、縄を、縄をほどいてください!」

  「お、お願い … 」


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富夫「幸江さん、あんたはどことのう … 」

  「加代とよぅ似とる … 」

  「柔らけぇ肌も白さもそっくりじゃ」


富夫は上がっていた息を整えると、いきなり幸江の股間に手を差し込んできた。そして下着の上から陰部の辺りに指を添えた。富夫は窪みを指でなぞりながら…


富夫「ほぅ、濡れ具合も加代にそっくりじゃ」

幸江「い、いや、、触らないで!」


富夫は外した指を鼻先へ持っていき匂いを嗅いでいる。「い、いや、、」シミーズ姿で横たわる幸江を見下ろしながら富夫はひとり喋りだした。

「加代は此処に住んどったんじゃ。ワシと加代は縄遊びが好きでなぁ、最初はあんたのように無理矢理じゃったが、そのうち加代もまんざらでものうなってきてな、昔はワシも若かったから毎晩、いや昼間っからこの部屋で加代を縛って甚振っとった。じゃがある時、ワシが体を悪ぅしてな、甚振りの後の交わいが出来んよぅになってしもうて、加代にも満足させてやれんようになったんじゃ。そこで思いついたんが、他の元気な男に責められる加代を見ることじゃった」

富夫は曇った表情になったが次を続けた「加代は嫌がったが、なんとか説得して知り合いの若い男衆を呼んで一緒に甚振って、仕上げはワシの目の前で縛ったままの加代を抱かせたんじゃ。感じまいと歯を食いしばって耐える加代が堪らんでなぁ、そんな遊びを日を増して繰り返すようになってしもうた。」

富夫は大きくため息をして続けた「因果なもんで、ワシの知らんうちに加代と男衆のひとりが恋仲になってな、ある時突然駆け落ちしてしもうた…。ワシの患いも治ってこの息子も使いもんになった矢先じゃ。」

富夫は膨らんだ股間を握りながら自慢げに寂しそうに告げた。「そうじゃ、その頃の写真もあったぞ」富夫はアルバムをめくりながら、幸江がまだ届かなかった最後の方の項で手を止め、幸江の顔の前に差し出した。「加代に後ろから挿しとる男がそうじゃ。」


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そして富夫はおもむろに言った。


富夫「幸江さん、あんたワシの妾にならんか?」

  「もう家賃なんぞ要らん」

  「ワシがあんたらを養のうたる」


幸江は何も言わずに首を静かに横に振った。この縛られた姿で強く拒んだ言葉を告げて、富夫の逆上を誘ってしまうのが怖かった。


富夫「こんな見窄らしい古着も着んでええ」

  「ワシがええもん買うて着さしちゃる」


富夫はそう言うと、一気に幸江のスカートをずらし剥ぎ取った。


幸江「い、いや、やめて、お願いっ」


富夫「やっぱりじゃ、加代 … いや、それ以上、」

  「加代より綺麗な肌じゃ」


富夫は露わになった幸江の白い脚を撫でて摩っている。幸江は目をきつく閉じて耐えた。

さっき見せられた加代と男衆の絡み合い。当然今まで他人の営みなど目にしたことはなかった。それも…縛られて弄ばれ、犯されるように交わっている写真。加代という女の喘ぎ悶える顔、深々と挿し込まれた女陰、男達の太く固い陰茎。幸江の目の前にはまだ、その情景が開かれたままだった。

夫が亡くなって三年、満たされない性(さが)は時折自慰で補っていたが、体の芯に届く濃密な刺激ではなかった。この写真のような … 。

富夫は、幸江の黙って返事のない様子に諦めたように言った。


富夫「仕方がねぇ」

  「体に覚えさすしかねぇか」


幸江「や、やめて、… いや … 」


富夫は押し入れから座布団を取り出して横たわる幸江の体の下に敷いた。


幸江「 … いや … 」


富夫は縛った幸江にあらゆる前戯を施した。幸江は自分の陰部が滴るほどに濡れているのを自覚している。富夫は何も言わない。しかし、その溢れた淫汁を吸う じゅるじゅる という厭らしい音が部屋中に響いている。


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傍のアルバムを見る。

犯されている加代がいる。

加代がこちらを見ている。

そして … 目があったような気がした。


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つづく …






プロフィール

鐸(たく)

Author:鐸(たく)
中国地方在住。
60代男性。
自作の緊縛画、責め画を展示し、
その想いや色事を綴っています。
18歳未満のかた、
不快と感じられる方の
閲覧はご遠慮ください。

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色々なご意見やご感想もお待ちしております。

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