お歯黒大年増あらばち後家おんな
江戸の或る屋敷、其処には姑と嫁が暮らしていた。押し込み漢輩が不意に襲ったのは夜も深けた夏の夜だった。
漢輩は姑と嫁を縛り、屋敷を隈なく物色したあと徐に嫁の方に向かってきた。漢輩は縛られた嫁を筵に包んで担ぐと屋敷を出て闇の中に去っていった。
此の嫁は大年増おんな(四十路半ば)、気娘で武家屋敷に嫁いだ矢先に旦那が病死、後々も喪に服し後家身分として姑と暮らしてきた。
「あらばち」とは処女のこと、大年増でありながらまだ男を知らない。漢衆は其の噂を知り、押し込みを装い大年増を攫っていった。
長年の操を閉めたあらばちを割り、其の鮮血を摩羅に塗せば淫徳を得るという縁起の習わしだった。
漢輩は大年増おんなを掘立小屋に連れ込むと、短冊くじを引いて順を決め、代わる代わる姦通し回し続けた。其れは三日三晩続いた。
大年増おんなは屋敷に帰された。ただ… その後も輩衆に呼び出され、何故か関わりを繰り返している。輩衆は大年増おんなの陰壺が名器だと知った。大年増おんなは悦びを植えつけられ、… 淫蕩に耽っている。