凌辱の姫初め
恨むんだったら、あんたの亭主を恨むんじゃな。
婿入り亭主は博打に旅館の権利書を賭けたんじゃ。
ほんまなら譲り受けた儂が売り捌いてもええところじゃが、あんたが不憫に思えてなぁ。
あんたも物分かりのええ女じゃの。
それに、体を売っても旅館を守りてぇ言うんは、度胸の座った女じゃ。
じゃがな、儂の趣向はちと変わっとってな。
旅館の為じゃ、ここまで来たらちぃと辛抱するんじゃ。
慣れりゃあ、えぇ按配になるけぇ。
儂も素人女をよぅけ仕込んできたが、あんたをひと目みた時からえぇ質持っとる、と思うとった。
やっぱりじゃ、儂の目は節穴じやなかったわ。
ひぃひい啼いて悦んどったなぁ。
けぇからが愉しみじゃ。
年が明けたらまた呼ぶけぇ、股洗うて待っとけな。
去年の暮れに亭主を追い出したらしいの。
これで旅館もあんたも儂のもんじゃ。
そんなら目出度く姫初めといくかのぉ。
じゃが、その前に手荒ろうして疼ぃてもらわんとなぁ。