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裸足

学生のとき、美術史を履修していた。

その講義は一風少し?変わっていて、
西洋美術史における「裸足のエロティシズム」だったように思う。
眼鏡をかけ髭を蓄えた真面目そうな講師の執着が感じとれた。
ただ、局部的なエロティシズムを絵画の中に着目していたのは、
さながら強引だったようにも思っていた。

それが発端なのか、共感なのか、
それとも潜在していたものを引き出されたのか、
いずれにせよ、今の私に影響を及ぼしたのには間違いない。

熱心に語るその講師の論説にはいつも没頭させられていた。

その部位は踝(くるぶし)から下の部分。
講師が言うには、
人は誰しも少なからずコンプレックスを持っているそうだ。
歩く度に酷使し傷みやすい場所。
ついつい手入れの優先下位になりがちな末端。

そんな隠したい「裸足」を覗きみたい心理なのか。

フェティシズムの意味を検索してみた。
講師のフェチなる講釈は憶えていない。
でも、好きだから、だけでは片付けられない立場で、
万人に普遍性を説こうとする姿勢には好意を持っていたのは事実。

おかげさまで、
僕も「裸足フェチ」の仲間入りをしている。
拘りまでは達していないが、
つい裸足になっている女性を見ると凝視してしまう。
鎖骨、乳輪、腰肉、ふくらはぎ、声、他にも好きなパーツはあるが、
「裸足」特有の、美しさから逸脱したギャップを愉しんでいる。

だから、
裸足を描くときは慎重、そして不得意なのだ。

裸足

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鐸(たく)

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中国地方在住。
60代男性。
自作の緊縛画、責め画を展示し、
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