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淫獣の棲みか 其の二




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道中は長いので、時々サービスエリアに寄って休憩をとりました。
夏の終りといっても蒸し暑い日でした。

車から下りることが、少し恥ずかしく感じます。
あの下着が… 強い陽射しに透かされて見えてしまいそうな錯覚。
人の視線が私の中に向けられているんじゃないかとか…。
それに、いつもは着ない、裾が短めで胸元が目立つワンピースも…。

もちろん下着のこと、夫は知りません。
今夜、驚かしてやろうと思ってましたから。
車の中では、それを避けるように他愛のない会話ばかり選んでました。

高速道路を下りて、県道に入り、それから脇道に入り、
峠の山道を2時間ばかり走る予定でした。
その山道は細く鬱蒼と茂った木々の間を蛇行しながら続いています。
頼りにしていたナビの調子がおかしいことに気付いたのは、
陽が沈みかけて、あたりが暗くなり始めた頃でした。
進むごとに道は細くなり、とうとう通れない程になってしまったのです。
引き返しましたが何処で道を誤ったのか、来た道には戻れず、
次第に、いったいここは何処なのか検討がつかなくなりました。
どんどんと暗くなり、灯りらしきものはなく、
気が付くと辺りはすっかり闇に包まれて…。

もう動くのを諦めて車の中で朝まで待つ覚悟をしようとした時でした。
後ろから1台の車がやってきたんです。
夫は手を振り、その車を停めました。車に乗っていたのは二人の男。
「あんたら、こんなとこで何やってんだ?」
夫は事情を説明して、目的地のことを尋ねました。
「ああ、その温泉郷なら生憎だけど今はやってねぇよ」
「こないだの大雨で土砂崩れがあって今は通行止めだ」
困って考え込んでいる夫を察した男は、
「そうだ、この先に今はやってねぇが旅館があってな」
「主人はわしの知り合いじゃから、泊まるぐれぇなら、開けてくれるかもしれん」
「そこはせめぇ風呂じゃが、温泉も出とるぞ、なぁ」
「ああ、たまにわしらも浸からせてもらっとる」

二人の男はそうしゃべりながら、ちらちらと私の方を見るのです。
気味の悪いうすら笑いを浮かべながら。

夫は「どうする?」という素振りで私を見たので、
私は首を振りましたが、結局、その宿でお世話になることになりました。
「ねぇ、ほんとうにそのお宿に泊まるの?」
「んん・・・仕方ないじゃないか」
男達の車の後ろを私達は付いて行きました。
旅館に着くと二人の男は離れに行き、戸を叩き、宿の主人を呼びました。
出てきた主人らしき男は私達をちらっと見たので、私達は車の中で会釈をし、
それから交渉する三人の成り行きをじっと見ていました。
宿の主人は承諾してくれたようなので、私達は車を出てもう一度会釈をし、
三人の男達と用意してくれた部屋のある建物へと歩いて向かいました。

旅館と言っても長い間使ってない感じで、
壁はところどころ剥がれ、畳はあせ、天井には蜘蛛の巣が張り、
埃っぽくカビ臭い匂いが部屋の隅々まで充満していました。
主人の男はこれから片付けるからと言って、私達の前で掃除を始め、
何故か二人の男も手伝っていました。
その後、主人の男が布団を離れから持ってきてくれてました。

夕飯は?と訊かれましたが、夫が答える前に「いらないです」と私は答えました。
私は、もうこれ以上、その男達と関わりになりたくなかったのです。
…薄気味悪く笑う男達から離れたかったのです。
早く朝を迎えて、ここから出て行きたかったのです。

宿の主人を含む三人の男にお礼を言って、
もう疲れたから休みたいと告げたら、男達は場を立ち去る気配を見せました。
私は、もう一度、丁寧にお辞儀をしてお礼を言いました。催促するように。
男達は返事をしない代わりに、また私に向かってにやにやと笑いかけました。

気味が悪かったのは、まだあるんです。
三人は皆、坊主頭で、眉毛は薄く、太い首、毛深い腕、無精髭
三人ともよく似ているのです、風貌も、…顔も。
そして皆、人を蝕むような目つき …をしてました。

 {つづく}



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妖しき影

管理人さん
真理子さん
こんばんは
明日から急に冷え込む予報。
風邪などひきませぬように、睡眠を充分とりましょう。

さて、妖しき影の登場ですね。
三人の忍び寄る足音を期待します。
旦那が邪魔だな~って思うのは私だけでしょうか(笑)

SEAさんへ

こんばんは。
ありがとうございます。

明日から冷え込むんですか?
ああ〜〜 いやだ。。。

旦那、、?、、ふふふ(下衆な笑い) ^^

こんばんは

鐸さま
SEAさま

こんばんは(^o^)v

あぁ・・・

いやっ・・

せっかくの旅行なのに。

あの人達親切にここまで連れてきてくれたけど、私のことを好奇な目で見てた。

でも主人がいるから大丈夫よね。

なんだか薄気味悪いけど、きっといい人達だと信じなきゃ。

せっかく主人が連れてきてくれたんだもの。

いい思い出つくりにしないと。

それに暗くなっての山道は恐いから。



鐸さま

ドキドキします。

あぁ
妄想が頭を巡ります。



真理子さんへ

おはようございます。

やっぱり女性目線の語りは自然な感じでいいですね ^^
ありがとうございます。

例えば、、
人気のない山奥でポツンと建っている廃屋や土蔵…
「真理子さん、ちょっと中へ入ってみる?」 ^^





あはっ(´д`|||)

鐸さま

きゃあぁぁm(。≧Д≦。)m

ダメダメっ

絶対に怖いですよ!Σ(×_×;)!

山奥の廃屋。

そんなところで縛られて放置されたら、五感がピリピリして虫の声廃屋の軋む音。

すべてに反応してしまいそう。

理性が飛んでしまうかもしれませんね。

でもその環境が私を牝獣にかえてしまうかもです。



真理子さんへ

朽ちかけた床の軋む音、誰が近づいてくるのでしょう?
夏の終わりならヒグラシの蝉の声、なんていいですね。
「このまま、もう帰れない」切なさが響きます。

縛られた裸足の裏が埃で汚れている…
それだけで反応してしまう私です(笑


鐸さま

夏の日の夕立なんかもエッチな気持ちになります。

アスファルトに雨が叩きつけられて埃の匂いが漂います。

雨がヒールもパンストもぺちゃべちゃにしていきます。

傘からの雫が背中を濡らし白いシャツが透けてブラの色も形も映し出す。

雨止んで!

早く帰りたい!

って思います。

プールサイドや海以外で服や体が濡れるのは恥ずかしいですね。

冷え込んだ日。

管理人さん
真理子さん
今日はとても冷え込んだ1日でした。
私の手は、冷えピタなみです(笑)

しかし、お二人のやり取りで温もりを感じました。
鍋をつづきながら、昭子さんの運命を語り合いたいですね~
鍋を囲んでいる時は、あくまでも語るだけですよ。
真理子さん、期待しないでください(笑)

真理子さんへ

濡れた女… いいですねぇ ^^
瑞々しさ、艶やかさを感じます。

ブラの肩ひもが透けてるだけでいい。
髪の裾が少し濡れて首を傾げて拭いてるのもいい。
裸足でサンダル、跳ね返った土や砂もいい。

私の膝に足を乗せてその足を拭いてあげませう。
そう、私の肩に手を。おっと、太腿は見ないように。
{雨宿りにて}

締めくくりはやっぱり、、足なんですね…(笑

仕事中の妄想を止めてください、真理子さん?

SEAさんへ

こんばんは。お疲れ様です。

もうすっかり鍋の季節ですね ^^
するなら炬燵がいいですね。温度調節は私めが、もぐって…。
また、足なんですね(笑

鍋を囲んでいる時はあくまでも語るだけ.
じゃあ、囲んでない時は? ^^

こんばんは

SEAさま

鍋ですか?

いいですね。

お二人の前だと裸エプロンがいいのでは?

鍋奉行はお任せします。

私はお酌をして差し上げますわ。

ゆっくり食べながら、まったり飲みながらエッチな話を織り混ぜて。

談義を交わしましょう(///∇///)

鐸さま

お仕事中の妄想はミスの元ですよ。!Σ(×_×;)!

昭子さんがどんな風に堕とされていくのか?

どんな羞恥地獄になるのか?

妄想しただけで熱くなります。


鐸さま。

赤い下着が昭子さんの今回の旅行をどれだけ楽しみにしていたか。

また愛する主人と重なり合えることを胸踊らせているかが伺えます。


切なくそしておしとやかな昭子さんの女心です。

裸エプロン

真理子さん
裸エプロンとは、私の想像を超えてました(笑)
赤のエプロンを身につけていただきましょう。

あと・・・・股縄は施してもらいますよ。
ね、管理人さん?

真理子さんへ

ありがとうございます。

自分からは積極的に求めたりはしない、
いつも慎ましく控えめな昭子なんです。
でも今回の旅行では、
勇気を持って自らの意志で身につけた赤い下着。

堕とすのが可哀相になってきました。

無事に温泉宿に着いて、浴衣に着替える時にチラリと夫に。
夫は欲情して昭子と初めてのSM。
何度も逝って達して果てて夜通し愉しんで、
温泉浸かって美味しい料理食べて、満喫して帰宅。

って成り行きにしましょうかね(笑

そんな訳ない…ぐふふ ^^

SEAさんへ

はい、

よろしくお願いいたします。

裸エプロン、股縄で炬燵に…(笑

お疲れ様です

鐸さま
SEAさま

裸エプロンに股縄(///∇///)

恥ずかしくて、あまり見ないでくださいね。

私、お酒はあまり強くないので日本酒ならお猪口一杯でほんのり赤くなってしまいます。

鐸さま。

昭子さんは主人と楽しめなくて涙声で懇願しても許してもらえずに男達に凌辱されてしまう妄想で、久しぶりにお風呂でしちゃいました(///∇///)

せっかくの主人の為に用意した下着を無惨に引き千切られ裸のまま羽交い締めにされていく。

まるで赤い蝶が蜘蛛の糸にかかり羽根をもがれ自由を奪われて動けなくなった時に、醜い三匹の蜘蛛が現れるような。

勝手な妄想ごめんなさい。

鐸さま。

鐸さまのペースで進んでくださいね。

楽しみに待ってます。

おはようございます

鐸さま
SEAさま

おはようございます。

今朝も寒いですね。

でもいい天気なので朝から洗濯機回してます(笑)

また秘かに洗濯バサミに鈴をつけてます。
(///∇///)

今朝は輪ゴム三回巻きにしました。

私の恥ずかしい報告です。

鐸さま、SEAさま


お仕事頑張ってくださいね。

真理子さんへ

おはようございます。

洗濯バサミに鈴、輪ゴム、
突起した乳首が重みで垂れ下がっている様、
歩く度にチリンチリンと…、想像してました。

外して紅くなった乳首を、、淫獣たちが。。

出張してます

管理人さん
真理子さん

こんにちは
朝一の新幹線で東京出張してます。
いつもの日帰り強行軍です。
こちら東京は暖かいです。
仕事終えたら寄り道せずに真っ直ぐ帰ります。

洗濯バサミが必需品になりましたね。
夕方の買い物も、肌身離さず(笑)

お仕事お疲れ様です。

鐸さま
SEAさま

お仕事頑張ってますか?

あっ
SEAさま

出張ご苦労様です。

乳首バサミの鈴がチリンチリンと鳴ると痛みと音で自分のしている行為を思い知らされます。

恥ずかしくて、淫らな行為。

家族が居なくなれば、色欲を満たすための責めをして報告することで感じてしまいます。

鐸さま、今日も下着を汚してしまいました。

少しずつ痛みが喜びになっているように思います。

広島SMクラブの投稿を見てると背中に鞭のあとが無惨に残ってる。

鞭の痛みに女性はイッた。

みたいなコメントが書いてありました。

ホントに痛みでいけたらどんな感じでイクのかな?

って思います。


クリトリスや性器でイクよりも強くイクのでしょうか?

痛みで子宮が収縮して連続的な痙攣が体に走るような

また、昼下がりに恥ずかしいことを考えて濡らしている私です。

SEAさま

お買い物、鈴をつけていきます。

あぁ
恥ずかしい。

SEAさんへ

こんばんは。お疲れ様です。

東京へまた出張ですか? 羨ましい。
寄り道しないなんて勿体ないですよ。

私も来月、行く予定ですけど。
何しに?内緒です ^^

真理子さんへ

こんばんは。
真理子さんもお疲れ様です。

私もお仕事、頑張っております ^^

痛みが快感になってる?
まだまだ発展途上なのかもしれませんね。

未知のエクスタシー。
可能性として誰の中にでも潜んでいるのでしょう。
もちろん、真理子さんのなかにも…。

深くて強烈で、底知れぬ快感、
一度味わってしまったら、どうなるのでしょうか?
プロフィール

鐸(たく)

Author:鐸(たく)
中国地方在住。
60代男性。
自作の緊縛画、責め画を展示し、
その想いや色事を綴っています。
18歳未満のかた、
不快と感じられる方の
閲覧はご遠慮ください。

リンクはご自由に。(ご一報頂ければ有り難いです)
色々なご意見やご感想もお待ちしております。

※メールフォームは現在使えない状態です。
メールは直接下記のアドレスよりお願いいたします。
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では、お愉しみください。
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淫艶画牢・鐸 @in_en_garou
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