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淫獣の棲みか 其の三




男達が部屋から出て行った後、
夫はお風呂を借りようと言いましたが、私は断りました。
まだ男達がこの近くにいるようで怖かったのです。
それに、あの下着をこの状況で夫に見せたくありませんでした。
下着を付けてきたこと、今になって後悔していました。
私はタオルで顔と体を吹き、洋服のまま布団の中へ入りました。
夫は私に申し訳ないと謝り、二枚敷かれた別の布団へ。

私は目を瞑って眠りにつこうとしましたが、
男たちの、あの、薄気味悪い笑い顔が目に浮かんできて、
なかなか寝付けませんでした。

しばらくしたら床の軋む足音が近づいてきました。
そして、襖を叩く音が…。
夫は起き上がって襖越しに何の用か尋ねました。
「いらんちゅうて言っとったが、あんたら、何も食うてないんじゃろ」
「間に合わせじゃが、飯を作ってやったから食うたらどうじゃ?」
「離れの部屋に用意しといたから」
私は首を振って、断ってくれと小声で催促しました。
しかし夫は、
「せっかく好意で作ってくれたのに、、断ったら悪いよ」
「食べたら、すぐ戻ればいいじゃないか」
そういう夫の言い分を渋々ながら受け入れて、
私達は宿の主人のいた離れへ向かいました。

食事を用意してあるという部屋の襖を開けると、…なんと、、
帰ったと思っていた、あの二人の男が座っているのです。
お膳が五つ… 輪を囲むように並べられ、
二人の男は胡座をかいて手招きをしてきました。
私が引き返そうとした時、
後ろから宿の主人がやってきて、私達の体を中へ押すように、
「まぁまぁ、遠慮せんと、なかへなかへ、」
「酒も持ってきたけえ、上等の酒じゃあ、さぁさぁ」
「いえ、私たちは…」
「さぁさぁ、つったってねぇで、さぁ」
夫は手を引かれ強引に上座の膳の前へ。
座らされた夫は目配りで隣へ来いと私を呼んでいます。

男達はもうお酒が入っているみたいで赤い顔をして、
浮かれた様子で陽気に笑いながら喋り合っています。
男達は私達にも酒を薦めましたが、もちろん、私は断りました。
でも夫は、いい酒だからと無理矢理湯のみを持たせられ、
一杯だけでもと注がれた酒に口をつけ、
そして、また… 止める私の隣で杯を重ねていったのです。

「奥さんはいくつじゃ?」
「えらいべっぴんさんじゃのう」
「そうよ、一目みたときからそう思ったぞ、儂も」
「おいおい、そりゃあくどいとんのか? 人様の嫁さんじゃぞ」

私はその下衆なやりとりに薄く微笑みながらも目は合わさず、
下を向いたまま黙ったままやり過ごしていました。

「へへへ、のう、旦那さん」
「あんたの奥さんはべっぴんで、羨ましいのぉ」
「ありゃ? どうしたんじゃ 旦那さん」
「おいおい、もう酔ってしもうたんかのぉ」

夫の異変にその時初めて気付きました。
柱によりかかって首をうな垂れて、ぐったりしていたのです。
夫のそんな姿は見たことがありませんでした。
なぜなら夫は、お酒は強いほうだったのです。

「だいじょうぶか?、旦那さん」
「隣の部屋で少し休ましちゃろうか」
「おめぇら、ちょっと手伝うてくれ」

夫を部屋まで連れて行ってくれと頼みましたが、
皆酔っていて聞こえないのか、面倒くさがっているのか、
夫は三人がかりで隣の部屋に運ばれていきました。
男達が戻ってきて、私の隣に座り、

「奥さん、旦那さんおらんなったな、どうする?」
「ええやないか、まだまだ宴会じゃ宴会じゃ」
「奥さんも一杯どうじゃ?」
私は意を決したように勢いよく立ち上がって、
「私は部屋に帰ります!どうもご馳走様でした」
「すみません、通してください」
「奥さん、旦那はどうすんじゃ?」
「起きたら部屋に戻るように言ってください」
立ち上がった私を、男達はまた薄ら笑いで下から眺めています。

私は男達の膝の前を抜けて襖の方へ行こうとしたその時、
「奥さ~ん、もうちょっとええじゃねぇか、のぉ」
男の手が私の腕を掴んだのです。「あっ!」
私はその拍子にバランスを崩し、
腕を掴んだ男の膝の上に、お尻からしゃがみ込んでしまいました。


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「おっとっとぉ、だいじょぶか?奥さん」
「ありゃりゃ?、奥さん、今パンツが見えたぞ」
「なんじゃそのパンツは?、すげぇ色しとったぞ」
「おお?そうなんか?おいおい、儂も見せてくれぇ」

膝の上に乗ってしまった後ろの男の両手が腰を回して私の動きを止め、
二人の男の手が私ワンピースの裾に伸ばしてきました。
「何をするんです!離してください!」
「駄目!離して、、離して」「あなたぁ!あなたぁ!」

私はその場で押し倒され…、
仰向けになった私の両手を一人の男が、両足を二人の男が押え込みました。
「何を、何をする気なの? お願い、離して! 嫌!」
それまでの男達の笑いは…荒い息使いに変わっていました。

「奥さん、堪忍じゃ」
そう一人の男が言うと、ワンピースの裾を一気に…
「おおおぉ、なんじゃこの下着わぁ」
「ほんまじゃ、ほおぉ、えろいのぉ」
「嫌!嫌!離して!、これは、これは違います!」
ワンピースは首元までたくし上げられ、
あの赤い下着が男達の目に晒されたのです。
「澄ました顔してからに、奥さんもなかなか、、じゃのう」
「やめて!見ないで! お願いだから、離して!」


11_27b.jpg


私は足で蹴って振りほどこうとしました。
思いっきり引き込んだ片足が男の手から離れたので、
勢い任せで掴みなおそうとした男の胸を蹴りました。
「おぅ、いてて! このあまぁ!」
「ほほほ、なにやっとんじゃ、しっかり掴まえとけぇ」
蹴られた男は険しい顔をして体勢を立て直し、
挽回するように力任せで両足を抑えてきました。

「あっ! 嫌っ!」
その勢いで閉じていた両足が開き、大きく股を割られてしまったのです。
「ありゃ?なんじゃ? そりゃあ染みか?」
「おお、そうじゃ染みじゃ、パンツが、股のとこがよごれとるぞ」
それは、今朝下着を付けた時の…、想いをめぐらして濡らした痕でした。
「奥さん、あんた、好きもんじゃったんか? なぁ、そうなんか?へへへ」
「そうかそうか、そうじゃったら早よぉ言うてくれりゃあ、、ほほほぉ」

私は、、その言葉を聞くと、体の血が全部逆流してくるような、、
鳥肌が一気に立ち、全身が痺れ、力が抜け、目の前が真っ暗になって、、、
そして… 意識が薄れて、気を失ってしてしまったのです。

 {つづく}


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プロフィール

鐸(たく)

Author:鐸(たく)
中国地方在住。
60代男性。
自作の緊縛画、責め画を展示し、
その想いや色事を綴っています。
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不快と感じられる方の
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